どうして勉強しなきゃいけないの?
- Takahiro ENDO

- 2021年3月3日
- 読了時間: 4分

こんにちは😃
MANABI PLUS+の遠藤です。武蔵野市を中心に塾と家庭教師をしながら活動中です。
「先生、どうして勉強しなきゃいけないの?」
子供たちからよく聞かれる質問です。
そこで私はいつもこう答えます。
「「どうして勉強しなきゃいけないの?」っていう質問がどうしてでてくるの?」
多くの子供たちは、一瞬戸惑って
「学校に行くから」
「お母さんにやれって言われるから」
「遊んでた方が楽しいから」
「勉強はつまらないから」
と答える子が多いです。
別に私は彼らをからかっているわけでも、意地悪をしているわけでもありません。私だって子供の頃は「勉強するのは面倒くさいな」と思ったこともあるでしょう。
私が問題だと思うことは、『勉強=つまらない』と思うことです。
部活と勉強、これから1時間するとしたらどっちをしたい?と聞けば、100人中100人が「部活」と答えるでしょう。
では、どうして「勉強はつまらないもの」になってしまうのでしょうか。
頭には二つの箱がある

家で暇なとき、ゲームをしますか?ゲームをする人というは自分に聞いてみてください。
「どうしてそのゲームをするの?」
他にもアクション・スポーツ・シミュレーションなど、いろんなジャンルのゲームがあります。また、同じジャンルでも内容の違ういろいろなゲームがあります。
あなたは数あるゲームを頭の中の「やりたい・やりたくない」の二つの箱に分けているのです。そして「やりたい」箱に入っているものを選び、楽しんでいるのです。
そこにあなたの興味のないゲームを置いてみましょう。あなたがそれを選んで遊ぶことはないはずです。
食べ物もそうですよね。
例えば、お肉と魚を並べましょう。あなたは瞬時に「食べたい・食べたくない」の箱に分けています。さあ、夕食の時間。今日はみんなでレストランに来ました。メニューを開くとジューシーなお肉の写真と、ふっくら焼けたお魚の写真があります。あなたはどちらを選びますか?
「お肉が食べたいけれど、食べたくない魚を食べるよ!」
こんな子はいませんよね。もしこんな子がいたら全力で心配します。
これらと同じことが勉強でも起きています。
英語と数学で並べると、英語は「したい」けれど、数学は「したくない」という子は、英語ばかり勉強をします。
または、もっと大きな枠組みで、勉強は「したくない」、ゲームは「したい」と分けている子がほとんどではないでしょうか。こうなってしまうので、勉強はいつまでも「したくない箱」から抜け出すことができずにいるのです。
「したいこと」の箱に入るための条件
頭の箱の中身は簡単には変えられません。部屋の掃除とはわけが違うんです。
では、「したい箱」に幸運にも入れた勝者たちは、どうやってこの箱に入ったのでしょうか。
あなたがしたいことを3つ書き出してください。
そして、あなたがしたくいないことを3つ書き出してください。
したいこと・・・ゲーム、マンガ、部活、テレビ
したくないこと・・・勉強、宿題、掃除、手伝い
これらを比べてください。
したいことは全て、「自分から」しているものです。
一方で、したくないことは全て、「誰かに言われて」しているものです。
夕食の準備をしているお母さんがいます。うっかり料理に使う油を切らしてしまいました。そこで「油買ってきてくれない?」と頼むと、だいたい「えー!やだよ、面倒くさい!」と言われます。誰かに言われてさせられることは、「やりたくない箱」に入れられるのです。
反対に、「あら、油切らしちゃった。どうしよう。。。」と困っている姿をお母さんがしています。その姿を見て、「油買ってこようか」と申し出ると、これは「やりたい箱」に入ります。
同じ場面なのに全く違う二つの状況がありますね。
「したいこと」に入るためには、「自分から進んで動けるもの」に限られるのです。
自発的に動けるように
こんな話をすると、
「それは優等生だからでしょ。うちはこんな素直な子じゃないんです。」
なんて、よく言われます。
「いつもニコニコ笑顔のあふれる温かい家庭、こんなの夢の話で現実は厳しいんです。」
その通りでしょうね。逆にこんな家庭があったら怖いです。
でも、優等生ではないにしても「自分から動ける」子供になることはできます。
もし、子供が3歳くらいであれば、毎朝新聞を持ってくるように言ってください。
そして、毎朝新聞を持ってきてくれたらしっかりと目を見て「ありがとう!」と伝えましょう。これを毎朝続けます。時に忘れてしまうこともあるかもしれません。その時、「まったく、忘れるんじゃないわよ!仕方ないんだから・・・。」とブツブツ言いながら取りに行くのではなく、「●●ちゃん、新聞よろしくね!」と明るく声を掛けます。決して、「早く持ってきなさいよ!」と叱ってはいけません。
こうすることで、この子は「朝の新聞は自分がするんだ!」と責任感を持つようになり、みんなから感謝されてうれしい気持ちになります。そして、朝の新聞が「楽しいもの」に変わっていきます。気が付くとこれが当たり前になり、何も言わなくても勝手に新聞を持ってきてくれます。こうなれば朝の新聞は「したいこと」です。
自発的に動くことは決して簡単ではありません。
しかし、環境次第で「したくないもの」が「したいもの」に変わっていきます。「どうして勉強しなければいけないの?」という答えも見えてくるのではないでしょうか。




コメント